澤村こうじ法律事務所

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コラム2025年0731

名言紹介(52)「丘浅次郎(おかあさじろう) その2」

 丘浅次郎の名言紹介を続けます。

「動物でも植物でもおよそ生きている物は実際生存しうべき数に比して数倍、数百倍もしくは数万倍の子を産み、その上、代の重なるごとに幾何級数的(きかきゅうすうてき)に増加してゆくゆえ、最も少数の子を産む種類といえども、もし、それがことごとく生存し繁殖したならばたちまち非常な数となるわけで、とうてい生存のための競争をまぬがれえない。人間は他の動物に比すると子を産むことのはなはだ少ないものではあるが、それでも女一人が平均四人半以上の子を産む勘定(かんじょう)になっているゆえ、生存競争をまぬがれえぬことは全く他の動植物と同じである。しかしながら人間では生存競争のありさまがよほど他の動物の状態とは違(ちご)うて個人と個人とが咬(か)み合い殺し合うことはいたってまれで、かえって個人と個人とが互いに助け合う場合も少なくないゆえ、その点だけを見ると人類の生存競争は、他に比してすこぶるゆるやかであるごとくに見える。動物は高等なものになるほど生存競争がゆるやかになるなどという説はおそらくこれに基づいたものであろう。」

 丘のこの名言は1905年に書かれたものですから、今から実に120年前の言葉ということになります。上記では「女一人が平均四人半以上の子を産む」とありますが、現在の日本を含む先進国の実態に鑑みると、隔世の感がありますね。
 それでは今回はここまでとして、次回はこの続きからご紹介しましょう。

(文責:弁護士 澤村康治)
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