名言紹介の第7回目は戦国時代~安土桃山時代にかけて活躍した武将:山中鹿之介(鹿介、鹿之助、鹿助とも表記)の言葉です。
「三日月よ 願わくは我に七難八苦(しちなんはっく)を与えたまえ」
意訳すると「三日月よ 願いが叶うならば私に七難八苦(注:多くの苦難が重なること)をお与え下さい」といった所でしょうか。
鹿之介は山陰地方で勢力が衰えつつあった大名:尼子(あまこ)家の家臣でしたが知勇に優れた武将であり、中国地方一帯で絶大な勢力を誇りつつあった大名:毛利(もうり)家との間で度重なる戦いを繰り広げ、孤軍奮闘して善戦しますが衆寡敵せず敗北を繰り返します。
しかし毛利軍に捕まったところから脱出した後、各地の大名に協力を求めるなどして尼子家再興軍を結成し、いくら敗北しようとも決して挫けることなく何度も何度も毛利軍に挑んでいきました。
結果的には最後の毛利軍との戦いに敗北した後、謀殺されてしまうのですが、鹿之介の凄烈な生き様は敵として戦った毛利家の武将:吉川元長(きっかわもとなが)をして「鹿之介は正真正銘、天下無双の武将である」とまで言わしめています。
上記名言は鹿之介が青年時代に、月に向かって願い事をした際の言葉と言われています。
「どんな苦難でもかかってこい!いくらでもなぎ倒してやるぞ!」という燃え上がるような闘志が感じられて、全身に力がみなぎってくるような元気をもらえる名言だと思います。
(文責:弁護士 澤村康治)